【徹底解説】電気代が安いプロジェクターはある？｜節電するコツも

仕事のプレゼン発表やホームシアターでの映画上映など、プロジェクターは仕事から趣味まで幅広く活躍してくれる便利な電化製品です。しかし、プロジェクターは映像を大きく投影するため、それだけ電気代の負担も大きいのではと心配になりますよね。

プロジェクターを毎日2時間程度使う場合、電気代は年間で7,000～8,000円程度になります。しかしこの金額はあくまで目安です。プロジェクターの方式や大きさ、画素数によっても電気代の負担は大きく変わります。

そこで今回は、プロジェクターの電気代を左右する重要なポイントを分かりやすく解説します。プロジェクターと電気代の関係が分かるとプロジェクターを賢く選べる上に、節電にも繋がります。ぜひ参考にしてください。

プロジェクターの投影方式は、主に液晶(3LCD)方式・反射型液晶(LCOS)方式・DLP方式の3種類です。それぞれ映像を出力するパネル部分の仕組みが違います。

コスパが優秀な液晶(3LCD)方式や、ハイエンドモデルによく採用される反射型液晶(LCOS)方式は、光源に高圧水銀ランプを使っています。そのため、ブラウン管方式のプロジェクターよりも電気代がかからないのが特徴です。

一方DLP方式は、光源に高圧水銀ランプを使用している場合は他のタイプとほぼ同じ電気代がかかります。しかし、光源にLEDランプを採用している場合は消費電力が他と比べて少なく済むため、電気代の節約が可能なのが特徴です。

プロジェクターの電気代は、液晶パネルやDLPパネルの大きさによっても変わります。なぜならプロジェクターのパネルサイズが大きいと、それだけ広い範囲を光源で照らす必要があるため消費電力が増えるからです。

パネルのインチ数が小さいプロジェクターは消費電力を抑えることができるため、エコだというメリットがあります。しかし一方で、投影する映像のクオリティが落ちてしまう点に注意しましょう。

プロジェクターは画素数が多いと、それだけ高精細な映像を投影できるため、細部までくっきり再現された映像を楽しめます。しかし、プロジェクターの画素数が多いとそれだけ電気代の負担は大きくなるので注意しましょう。解像度の名称と画素数の関係は以下の通りです。

プロジェクターの解像度が高いと、それだけ網目の細かいパネルに光を透過しないといけません。そのため、同じ明るさの映像を投影するには、強い光を当てる必要があります。同じメーカーのプロジェクターでも、画素数が高いモデルは消費電力が1.5倍に増えることもあり、電気代の負担が大きく変わります。

※契約料金27円/kWhと仮定

エプソンの「EF-12」は最大輝度が1000ルーメンあり、明るい部屋で投影しても映像がはっきり見えるのが特徴です。明るい光源を使うプロジェクターは電気代が心配になりますが、1時間あたりの消費電力は約3円と、意外と電気代の負担は軽いです。

VANKYOやAPEMANなどの中華プロジェクターはお手頃価格な点が魅力ですが、電気代の負担が気になるところです。しかし、格安の中華プロジェクターであっても、投影方式や光源の明るさ・パネルサイズを見て選べば電気代は安く済みます。

低価格なことで知られる中華プロジェクターですが、最近は高性能・高機能タイプも次々登場しています。気になる方は、以下の記事もぜひチェックしてください。

テレビはプロジェクターと同じく映像を視聴するための電化製品ですが、電気代はどちらが安く済むのでしょうか。家庭用テレビの一般的なモニターサイズは40～45型だと言われているので、今回は東芝の43型テレビ「M540X」で電気代を計算します。計算・比較した結果は以下の通りです。

プロジェクターとテレビの電気代はほとんど同じくらいです。昔のプロジェクターは消費電力が大きいランプを光源に使用していたため、テレビに比べて電気代の負担が非常に大きいという特色がありました。

しかし、現在は消費電力の少ない光源を採用したプロジェクターが増えていることと、大型の家庭用テレビが普及していることもあり、両者の差は大きく縮まっているのです。

プロジェクターの電気代は、使い方を工夫することでエコに節電することができます。プロジェクターを節電するコツは、「無駄な機能を使わない」「古い機種は買い替える」「エコモードを活用する」という3つです。

プロジェクターには、無線通信・待機モードなどの機能が搭載されているモデルがありますが、機能を使うとそれだけ消費電力が増えます。こうした機能の消費電力は少なめですが、毎日使っていると大きな違いになります。

また、設計が古いモデルのプロジェクターは消費電力が大きいことが多く、電気代の負担が大きい点に注意してください。最新モデルのプロジェクターにはエコモードを搭載している機種が増えており、電気代を抑えながら高画質の映像を楽しめるものが数多く登場しています。

LED光源とは半導体素子を使ったライトのことで、白熱電球・ブラウン管・水銀ランプなどの従来の光源に比べて少ない電力で明るく発光するのが特徴です。

また、LED光源は発熱が少ないというメリットもあります。長時間使用しているプロジェクターを子供が触っても火傷などの心配がない、安全な光源です。

プロジェクターのエコモードとは、明るさを抑えることでエネルギーの消費を抑える省電力な運転モードのことです。

最大輝度の高いビジネス用・スクール用のプロジェクターは、電気代の負担が大きくなりやすいため、部屋を暗くしてエコモードを上手に活用しましょう。

プロジェクターは使い方によってはテレビ代わりになりますが、メリット・デメリットがそれぞれあります。

＜メリット＞

• 大型のテレビを置くよりもスペースを取らない
• 画面の大きさを調節できる
• 白無地の壁に投影できる

大型テレビならではの迫力ある映像体験は、小型のプロジェクターでも行えます。白く平らな壁があれば、プロジェクターで映像を投影でき、スペースを節約可能です。

＜デメリット＞

• 明るい部屋では見えづらい
• 明るい場所でも見えるプロジェクターは高価格
• 慣れていないと接続に時間がかかる

プロジェクターは基本的に部屋を暗くして使うものなので、日中に活用したい時にはカーテンを下ろすなどの対策が必要です。また、プロジェクターを使うたびに、セッティング作業をしなければいけません。

一昔前は、プロジェクターといえば電気代の負担が大きいため、仕事のプレゼンなどで一時的にしか使えない装置でした。しかし現在、プロジェクターは最新モデルが登場するたびに消費電力が改善されています。プロジェクターを上手に選んで、賢く節電しながら大画面の映像を楽しみましょう！